コンビニおにぎりに含まれる「アミノ酸」を敵視する前に知っておきたいこと。

名古屋でパーソナルトレーナーをしている佐藤伸哉です。

今日は私の仲間内で話題になったことをブログネタとして書きます。

最初に断わっておくと、オーガニック、自然派志向の方にとっては
不快に感じる内容かもしれません。

事の発端はグリシンのサプリメント

あるトレーナーさんが、「グリシン」というサプリメントを推していました。

睡眠の質を上げる効果があるとして販売されているサプリメントなのですが、

「コンビニおにぎりや弁当に書いてある
グリシンやアミノ酸って毒だから危険じゃないの?」

「アミノ酸は自然のものから作られないと安全じゃないの?」

とまた他のある方から質問がありました。

124498894497216106889確かにローソンのコンビニおにぎりには
調味料としてのアミノ酸や、グリシンが含まれていますね。

いわゆる食品添加物です。

最初に断わっておくと、
私は食品添加物は使わずに済むならそれで良いと思っています。
ただし、その存在を頭ごなしに否定することは

他人をいたずらに不安にさせる

として間違っていると思います。

 

では話題の「グリシン」の毒性で知られているのは
http://www.fsc.go.jp/ike・・・/pc7_hishiryo4_glycine_240223.pdf

のラットを用いた試験です。

以下引用~~~

急性毒性試験
ラットを用いたグリシンの経口投与による急性毒性試験における LD50(半数致死量) は、約63,340 mg/kg 体重であった。

慢性毒性及び発がん性試験
ラット(F344 系)を用いたグリシンの飲水投与(2.5 及び 5.0 %:1,250 及び 2,500mg/kg 体重/日に相当)による 108 週間慢性毒性/発がん性試験が実施された。
雌雄ともに用量に依存した体重減少、腎乳頭部の壊死が、また雌の 8 %(2.5 %群)及び6 %(5.0 %群)に腎盂乳頭腫が認められた。
NOAEL は設定できなかった。(参照 3、4、5)

~~~引用以上

まず私の思い込みではなく、事実だけを並べます。

【その場で異常が出るかどうか=急性毒性試験】

実験では確かにグリシンに毒性は確かめられています。
ですが、これは仮に体重60kgの人間に換算すると

「60×63340mg=3,800.4gを一度に取れば、約半数の人が死に至る」と言う実験結果です。

3キロの粉を水に溶かして飲めって言われたらそりゃ死ぬわって感じです。

グリシンのサプリメントにおけるガイドラインとして一日3gですから、余程少量です。

【長期的に見ても異常は出ないか=慢性毒性及び発がん性試験】

長期的に摂取すれば異常は出ますが、実験では人間に例えれば非常識な量です。

慢性毒性試験では
人間に換算すると体重60kgの人が一日当り75gを2年間以上取り続けて
8%の個体の腎臓に異常が出ました、という結果です。

一日75gって、プロテインでもそんなに飲まないです。

前述した一日3gでは異常は出にくいと考えられます。

【自然由来=安全とは限らない】

自然由来であっても人工物であっても、安全か否かは量で決まります。

自然由来、天然由来なら安全だと言うなら、

食品添加物のアミノ酸の一つで、
「味の素」が例に挙げられます。

 

味の素の主成分である
「L-グルタミン酸ナトリウム」
はサトウキビから作られるので

天然由来=100%安全ということになります。

画像は味の素のサイトより
スクリーンショット 2015-05-11 11.39.47
L-グルタミン酸ナトリウムに関しても「危険だ!」とする某サイトがありました。
 

ですが、そのサイトには危険性を示唆する論文や
実験結果の出どころは一切記載されていませんでした。
 

「一次情報」という言葉があるのですが、
「言い出しっぺはどこのどいつだ?」と言った
その情報の出どころがはっきりしていないのです。

これでは「量に対する見解が示されていない」というのと同様です。

【ここからは私見です】

食品添加物としてのグリシンも、
味の素の成分であるL-グルタミン酸ナトリウムも、
「アミノ酸」という表記で一本化できる為、

「何が入っているか分からない」
という不安感から

 
「食品添加物のアミノ酸はキケン」
という認識を持つのだと思います。

 
だからと言って盲目的に安全だとも言えません。

食品添加物としてのアミノ酸に慣れすぎると

「濃い味じゃないと物足りなくなる」
「微妙な味の差が分からなくなる」

と言うのは私も経験上あります。

結果として塩分の摂り過ぎのよる高血圧や
食べ過ぎによる肥満のリスクが増える、

と言うならキケンとも言えます。

 

私は「○○は毒」と言う言い方には
かなり慎重に見るようにしています。

繰り返しますが、
「どれくらいの量で人体に毒性をもたらすか」
が重要だからです。

 
また、紹介されていたサプリメントでも
味については好みが分かれます。

味の素のL-グルタミン酸ナトリウムや、グリシン、人工甘味料の味でも同様です。

私がサプリメントをすすめるなら、
「味が不味く感じるものは続かないので
やめていいですよ」

などと言うと思います。

じゃあ他の○○は危険じゃないんですか?と思うあなたへ

これはもうハッキリ言って
「自分で一次情報を調べてください」
と言うしかありません。

 

検証といっても、毒になるかならないかは量で決まるので
簡単な算数ができれば十分検証可能です。

インターネットの普及以来、
裏を取らないまま流れる情報が多くなってしまいました。

それを「素人にはわからない」と言って
インターネットや本のタイトルにつられて根拠の薄い不安におびえるのか?
冷静に判断して、自分の知識として落とし込むのか?

それを決めるのは自分自身なのです。

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